※相変わらずの、L月MNで仲良く探偵をやっている設定です。
住んでいるのはLビルでも何処でも可、かな?
もちろん!月が全てを牛耳ってます。
取り敢えず、月はLの嫁?MNは小姑です(笑)。
その1
月「さて、とうとう今年も残す所あと一月、いわゆる年末に突入したな」
L「そうですね。年末ですねぇ。年末、12月、クリスマスに忘年会。
大手を切って御馳走が食べられる月です」
月「相変わらず食い意地が張ってるな、お前は。
まぁ、今年1年頑張って仕事したし、
仕方ないから腕によりを掛けてクリスマスケーキを作ってやらない事もない。
しかし、その前にやることがある。ふふふ、何か判るかなぁ?竜崎」
L「ありがとうございます、月君。お節料理も期待してますね。
ところで、やらなければならない事、というのは何でしょう。
今年最後の依頼なら昨日仕上げたばかりですが」
月「うふふふふふ‥‥‥そんなの、年末大掃除に決まってるだろ」
L「あぁ‥‥年末大掃除ですか。
ふむ。しかし、私の部屋も他の部屋も、
何時も月君が綺麗に掃除してくださってますから今更必要ないと思うのですが?」
月「バカだなぁ、竜崎。年末大掃除ってのはな、
日頃の掃除ではやらないような所までやるから大掃除って言うんだぞ。
たとえば天井とか箪笥の裏とか」
L「天井もですか?どうやって?まさか脚立でも組むんですか?」
月「その通り!お前は煙草を吸わないから天井掃除が楽でいい。
これがヘビースモーカーだったりしたら、お前とは絶対別れてるよ、僕。
うふふふふふふ」
L「月君、そこは笑う所ではないと思うのですが。しかも、微妙に黒いです。
(ワタリに言われて煙草止めてて良かったぁ‥‥)」
月「ふふふ、腕が鳴るなぁ。窓掃除はもちろん、天井裏まで掃除したい気分だ」
L「天井だけじゃなく天井裏も?冗談でしょ?
(冗談に聞こえないのが月君と言えば月君です)
ガラス○イペットで週に1度は窓を磨くだけじゃ飽き足らず、
月に一度はカーテンからカーペットまでクリーニングに出す貴方が。
更に天井裏まで?箪笥を動かすだけじゃ足らないと?」
月「床下は次の機会に取っておいてあげる。
天井を拭くための脚立はもう手配済みだ」
L「どこぞの管理人に見習わせたい熱心さですね」
月「では、そういう事で。さっそく年末大掃除を開始する。
ついては、今回強力な助っ人を呼んでおいた」
L「はぁ、助っ人ですか‥‥それはワタリですか?」
月「いいや、違う。
ってか、あんなお年寄りに何をさせる気だ!お年寄りは労らないとダメだろ」
L「いえ、月君。あれは演技ですから。ワタリはちっとも耄碌してませんから!
むしろ矍鑠として、シニア合同コンパに日参してますから!!」
月「助っ人の名はリューク!いい名だろう」
L「無視ですか‥‥私よりワタリの方が月君の中では信用があるのですね‥‥
いえ、判っていた事です。ただちょっと寂しい‥‥‥‥‥はて?
あ~、何だか今絶対聞きたくない名前を聞いたような気が‥‥‥‥‥(汗)
それってまさか、真黒で細身の助っ人‥‥なんて事ありませんよね?」
月「うん、黒くて細い、かな?」
L「ラ、ラ、ラ、月君!貴方、何を‥‥‥!!」
月「ほら、リューク!おいで!」
L「うわぁぁっ!そんな不吉なものを呼ぶんじゃありません!!」
リ「ワン!」
L「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥は?犬?黒いヨークシャーテリア?」
月「ふふっ、可愛いだろう。これが今回の助っ人、犬のリュークだ」
L「何だ、犬の名前ですか‥‥‥!そうじゃなくて!何故に犬!?
猫の手も借りたい、という諺なら日本にありますが、
本当に借りれるわけがないと、賢い月君なら判っているでしょうに!」
月「ほ~らほら、リューク、目的の物は見つかったかなぁ?」
L「‥‥って、月君!貴方、私の話、聞いてませんね!?
そこの犬!何、人の部屋の中をクンクン嗅ぎまわっているのですか!?
(おや?何だかそこはかとなく嫌な予感が‥‥嗅ぎまわるって‥‥まさか!)」
リ「!ワンワン、ワワワン!!」
月「ん?早くも見つけたのか?流石はリュークだ」
L「ラ、ラ、ラ、月君?貴方、何をして‥‥」
月「年末大掃除」
L「し、しかし、それの何処が‥‥」
月「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ‥‥‥‥
竜崎の隠しおやつ発見。やだなぁ、隠し過ぎてカビが生えちゃってるよ。
勿体ないお化けが出て来ても知らないぞぉ」
L「あぁぁぁぁっ!私の非常食!!」
リ「!!ワンワン、ワワワン」
月「よし、二つ目発見!偉い、偉いぞ!麻薬捜査犬リューク!!
あ、今はお菓子捜査犬に調教し直したんだっけ」
L「‥‥‥何ですと?月君、貴方、今何と仰いました?」
月「竜崎‥‥はぁ‥‥‥お前、
こんな下らない事に無駄に優秀な灰色の脳細胞を使うなよ。
辞書をくり抜いてキャンディを隠しておくなんて子供っぽい技だけじゃなく、
DVDケースに薄焼きせんべいを隠すだなんて‥‥
思い付いてもやらないぞ、いい年した大人は。
ボールペンの芯をストローゼリーに変えるだとか、
不○家のペンシルチョコレートをさり気なくペン立てに忍ばせるだとか。
僕が本当に気付かないと思ったのか?
クッションの中綿をワタパッチンに変えるなんて、そんな子供でもやらないような事、
‥‥‥うふふふふふふ、僕が本気で!見逃すとでも思ったのか!」
L「う、急に腹痛が‥‥そういう事で私はトイレに‥‥」
月「逃がさないよ、竜崎‥‥‥‥!」
お仕置きは、当然向こう1週間おやつ抜きの刑です。
★ ☆ ★ ☆ ★
その2
月「Lから話は聞いてると思うけど、年末大掃除するから」
メ「そら来た!お、俺は大丈夫!疾しい事は何にもないぞ!!いつでもドンと来い、だ!!」
ニ「私だってありません。清廉潔白、清らかなものです」
月「うふふふふふふ、その言葉、信じていいんだね?信じちゃうよ、僕」
メ「お、おう!(笑顔が怖い、怖すぎる!けど、美人だ)」
ニ「はい(白い月さんも素敵ですが、私はどちらかというと黒い月さんの方が好みですね)」
月「ではまず、メロの部屋から‥‥うんうん、結構綺麗にしてるね。流石はメロ」
メ「俺はLやニアみたいな『片付けられない人間』じゃないからな。
月ほどマメじゃぁないけど、整理整頓はいつもしてる。
掃除も1週間に1度はするようにしてるぞ。
窓を開けて換気も忘れないし、ベッドマットだってお日様に当てるようにしてる。
洗濯だって、洗濯機の使い方覚えたから自分で出来るし。アイロンも使える!
クリーニング屋の利用の仕方だって覚えたんだ!」
ニ「単に月さんにくっ付いて回ってるうちに覚えただけでしょうが。
この、点数取り虫め‥‥‥(ボソッ)」
メ「何か言ったか?ニア。
(何とでも言え。俺は行動派なんだよ。
好きな人といつも一緒にいたいと思って何処が悪い。
自分の部屋に引き籠って月を呼びつけるだけのお前らと俺を一緒にするな)」
月「ますます偉いね、メロ。これなら何時でも安心して外の世界へ送り出せるよ」
メ「えっ!?俺、ここから追い出されるのか!?
(嘘っ!いつそんな話に!!)」
ニ「(やたっ!ラッキー!これでライバルが減る!!)
そうですね、それはいい考えです月さん。メロは私より年上ですし、
そろそろ独り立ちの時かもしれないですね。
(このまま出て行け!チョコレートマニア!!)」
メ「覚えていろよ、ニア‥‥‥(ボソッ)」
月「でも、料理の腕がからっきし、ってのは致命的かな?」
メ「!そ、そうなんだよ!俺、どういう訳か料理だけは全然だめで‥‥!」
月「メロが一人暮し始めたら、飢え死にしてないか心配で僕の方が食欲不振になりそうだよ」
メ「月が俺のご飯の面倒、一生見てくれるんだろ!?」
月「一生なんて大げさだな。でも、うん。まだもう少し一緒に暮らした方がいいか。
まだまだ成長期みたいだし。健康管理は大事だからね」
メ「俺、死ぬまで成長期だから!」
ニ「そんな訳あるか、ボケ」
月「ところでメロ、何だか見慣れないものがあるんだけど、あれは何かな?」
メ「冷蔵庫」
月「うん、それは見れば判るよ。
僕が言いたいのは、どうしてメロの部屋に冷蔵庫があるのかって事。
ここはキッチンじゃないよね?」
メ「必要だから買った。キャッシュで」
月「開けてもいいかな?」
メ「もちろん!」
月「どれどれ‥‥‥‥‥こ、これは!?」
ニ「うわっ!マジですか?」
月「‥‥中身が全部チョコレートなんて冷蔵庫、僕初めて見たよ」
メ「生チョコはやっぱり冷蔵庫がないと。
それにアイスチョコやチョコレートドリンクもあるし」
月「奥のチョコレートケーキに見覚えがないんだけど」
メ「マットに買って来てもらった」
月「そう‥‥(あぁ、この前お使い頼んだ時だね)」
ニ「マットの奴、何やってるんだか‥‥ところで月さん。これはつまり‥‥‥」
月「あぁ、そうだね。さしずめ、大掃除と称した僕の査察が怖いばかりに、
隠しておいたチョコレートを全部冷蔵庫に入れた、ってことだろうねぇ」
メ「おぉっ!流石は月、鋭い!」
ニ「開き直りましたね、メロ。素直に謝ればいいものを‥‥」
メ「これなら腐ったりしないし、綺麗に片付いてるだろ?」
月「確かに腐らないし、片付けは出来てると言えなくもないけど‥‥」
メ「月?」
月「ものには限度があるって事を、一度しっかり教えないといけないのかな?」
チョコレートと冷蔵庫はその場で没収されました。
★ ☆ ★ ☆ ★
その3
月「残るはニアの部屋だね。
たぶん、いや十中八九、散乱する玩具で埋め尽くされてるとは思うけど」
ニ「判っているならさっさとしてしまいましょう、大掃除」
メ「うわ~!開き直っちゃってるよ、こいつ」
L「最後の最後まで無様に足掻いていたメロよりましだと思いますが?」
メ「何を言うか!浅知恵で隠蔽しようとしたLより断然俺の方がましだ!!」
L「目クソ鼻クソ、という言葉を知らないようですねぇ、このくそ生意気なお子様達は」
月「竜崎、せめて五十歩百歩と言えよ。ってか、それだとお前も目くそ鼻くそだから」
ニ「バカが二人に増えました」
L・メ「「ムカつく!!全然、可愛くない!!!!」」
月「そうか?この捻くれ具合が逆に可愛いと思うけどなぁ」
L「そう感じるのは貴方だけです、月君(ゲッソリ)」
メ「(ガ~~~ン!俺には無理だ!ニアみたいに捻くれるなんて芸当!)
ラ、月はやっぱりキワモノ好き?」
月「失礼な、個性的なのが好き、と言ってくれ」
L・メ・ニ「「「(物は言いよう)」」」
月「さ、とにかくニアの部屋の掃除もサクッと終わらせるぞ。終わったら、おやつだ」
L・メ・ニ「「「は~い」」」
月「よし、綺麗になった。お菓子の屑まみれな上に散らかし放題の竜崎の部屋に比べれば、
ニアの汚しようなんて可愛いもんだ。
ベッドマットの下にダイスがあったのは謎だけど」
メ「それだけじゃないって!
箪笥の抽斗には俺達に似ても似つかない不細工な指人形が並んでた!」
L「クローゼットの奥には魔女の呪いセットがさり気なく置いてありました」
月「ははは、呪いセットだって。可愛いねぇ」
ニ「今度一緒にやりませんか?月さん」
L・メ「「何て事言うんですか(言いやがる)!!」」
月「いいよ、遠慮しとく。今のところ、その必要性を感じないから」
ニ「それは残念です」
月「たいていの人間は僕がニッコリ笑ってお願いすれば何でも言う事聞いてくれるからね」
L・メ・ニ「「「(流石は女王様‥‥‥)」」」
月「とにかく、ご苦労様。これで心安らかに年の瀬を迎えられるよ」
L・メ・ニ「「「それは良かったです(な)」
月「最後に一つだけ、片付けが残ってるけどね」
L・メ・ニ「「「は?(何やら嫌な予感‥‥)」」」
月「おや?その顔は何か心当たりがあるようだねぇ、3人とも」
L・メ・ニ「「「心当たり?3人?」」」
月「僕としてはあんまり五月蠅く言いたくないんだけど、
やっぱり家計を預かる身としては、見逃せないんだ。
将来糖尿病確実な引き籠りだとか、
マフィアに平気で喧嘩を売るきかん坊の後始末だとか、
カエル以上に生活能力皆無の捻くれ小僧だとか。
そんな連中の将来設計のためにも、ここは心を鬼にして言うよ」
L・メ・ニ「「「な、何を?」」」
月「ワイミー名義で送られてくる請求書の後始末だよ」
L・メ・ニ「「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥(汗)」」」
月「3人して仕事の合間にネット通販してたんだね。僕の了解も取らずに」
L・メ・ニ「「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」」」
月「竜崎は有名菓子店のお菓子、メロは当然チョコレートでニアは玩具。
一つ一つの請求額は大したことないけど、塵も積もれば山となる、ってね。
1年貯めたら、尋常ではない額になってたよ。
清貧であれ、とは言わないけど、贅沢してるとも思わないけど、
やっぱりものには限度ってものがあるよね?ね?
うふふふふふふふふふふ‥‥‥3人もそう思うだろ?」
L・メ・ニ「「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(汗と涙)」」」
月「一応、支払いは済ませてあるけど、僕の許可のない買い物を経費とは認めないからね」
L・メ・ニ「「「そんなっ!!!???」」」
月「さて、おやつを食べながら説教タイムに入ろうか」
結局、それらは3人の給料(お小遣い)から分割してさっぴかれたそうな。
説教タイムは当然床に正座です。