竜「月君!メリークリスマスです!さぁ、私の愛の籠ったプレゼント!受け取ってください!」
月「お前がプレゼント?珍しく気の利いた事をするんだな」
そうして手渡されたのは大きなダイヤモンドの指輪と婚姻届。
竜「時価5億円のダイヤをあしらってみました!
月君の華麗な指を飾るのなら、これくらいはしないと!」」
月「‥‥‥‥また、無駄使いしたな、竜崎」
婚姻届は速攻破かれトイレに流され、ダイヤの結婚指輪は質入れされてしまった。
哀れ、カエル探偵。黒月様の前に無残にも散る。
★ ☆ ★ ☆ ★
メ「月、愛してるぜ!俺のクリスマスプレゼント、受け取りやがれ!」
月「メロ。相変わらず行動派な奴」
月の目の前に積まれた板チョコの山がカラリと崩れる。
メ「俺の一番お気に入りのメーカーだ!」
月「自分の好きな物を恋人も好き。というのは虚しい願望だから」
黒月様はチョコを粉々に踏みしだき、
白月たんはチョコを溶かしてフルーツのチョコフォンデュを作ってくれた。
メ「子供扱いしやがって‥‥10年、いや5年待ってろ!
俺の大人の魅力でメロメロにしてやるから!」
メロ、ライバル達より一歩リードか?
★ ☆ ★ ☆ ★
ニ『月さん。いいえ、キラ。気が進みませんがプレゼントを差し上げます。受け取りなさい』
月「‥‥何を企んでいる?ニア」
通信が終わるか終らないかの内に2代目Lの部屋の扉をノックする音が。
開けてみれば首に赤と緑のリボンを結んだジェバンニが無言で泣きながら立っていた。
ニ『ジェバンニはお宅の松田より数倍役立ちます。1日小間使いとしてこき使ってやって下さい。
クリスマスが終わってから返してくだされば結構です』
月「ニア、代わりに松田さんをプレゼントするよ」
クリスマス当日、SPK本部は一人の日本人刑事のせいで大混乱に陥った。
ニ「クッ‥‥これぞ人間兵器?」
年の甲で黒月様の勝ち。
★ ☆ ★ ☆ ★
ミ「月!海砂からのクリスマスプレゼント!受け取って!」
月「見なくてもどんなプレゼントか判ってしまうんだが‥‥」
ここはお約束で自らの体にリボンを巻いた海砂が期待に満ちた目で月を見つめる。
黒月様はそんなアイドルを美味しく頂き、
白月たんは美味しいクリスマスディナーをふるまった。
ミ「海砂、幸せ!」
報われてます、ミサミサ。
★ ☆ ★ ☆ ★
照「神ィィ~~!私の心からのプレゼント!どうかお受け取りください~~~!」
月「やっぱり見なくても判るんだが‥‥」
嫌そうに顔を背けた月に感涙しながら迫る男は、やっぱりお約束の首輪をしていた。
照「私は一生貴方の僕です~~~!」
月「言われなくとも判っている」
黒月様、嫌々ながらも首輪の先を手に取り検事な僕の頭を撫でてやる。
月「そら、取って来い!」
照「ウォォォ~~~!神の食べかけのローストチキン~~~~!
宙を飛んだチキンを追って窓の外へ照が飛び出したとたん、窓は固く閉ざされた。
黒月様は女王様だが、首輪プレイはお好きではないらしい。
★ ☆ ★ ☆ ★
高「夜神君。私からのプレゼントも受け取ってくれるかしら?」
月「何だか嫌な予感が‥‥」
真性女王様から手渡されたのは何所かで見た事のある首輪。
高「ウフフ。私が付けてあげましょうか?夜神君」
次の瞬間、高様が手にした首輪は黒い死神の首に掛かっていた。
リ『うほっ?』
高「流石は夜神君。見事な早業。そして、なんて使えない死神!」
リ『エ?何?エエェッ!?何だよォ、その変な道具は~~~!?』
高「お黙り!この犬がっ!!」
リ『いや、俺犬じゃないし!死神だしっ!ヒィィィッ~~~!助けてくれ~!月ぉ!!』
月「あいつ‥‥物質透過できること忘れているな。バカなリューク」
黒月様は悪知恵が働きます。
★ ☆ ★ ☆ ★
松「ラ、ラララ、月君っ!」
月「何でしょう?松田さん」
松田桃太、勇気を振り絞って年下の彼に大告白。
松「僕の一生、君に捧げる!受け取って!」
月「‥‥‥」
差し出されたのは警察手帳。
月「どうせなら、年金手帳と健康保険証と預金通帳と生命保険証にしろよ‥‥」
下僕候補二人目(あれ?松田の方が先か?)はそんな事をしなくてもとっくに下僕だ。
意味のないプレゼントに夜神総一郎が切れるまで後5秒‥‥‥
★ ☆ ★ ☆ ★
粧「お兄ちゃん!粧裕からもプレゼントだよ~!」
月「それは嬉しいな」
にっこり微笑んで妹を見やる出来た兄。
粧「エヘヘ。では、期待にお応えして‥‥ジャジャ~~ン!プレゼントはこれで~す!」
月「粧裕‥‥お兄ちゃんには冬休みの宿題に見えるんだけど‥‥」
粧「当ったり~~!流石はお兄ちゃん!」
月「仕方ないなぁ」
黒月様降臨せず。
粧「やったね!たった1日で冬休みの宿題全部終わっちゃった!お兄ちゃん、ありがとう!」
月「来年はちゃんと自分でやれよ、粧裕」
どうやら救世主キラも妹には弱いらしい。
★ ☆ ★ ☆ ★
総「月。すまん、プレゼントを用意するの忘れた」
月「やだな、父さん。僕もうプレゼントを欲しがるような年じゃないよ」
総「しかし‥‥」
月「それより僕にプレゼントさせてよ、父さん」
粧「お父さん、お帰り!さ、早く早く!料理が冷めちゃうよ。
お母さんとお兄ちゃんが腕によりをかけたんだから。
あ、粧裕もちょっとは手伝ったんだよ」
総「月‥‥粧裕‥‥!」
夜神家は今日も平和である。
★ ☆ ★ ☆ ★
竜「仕切り直して、月君!メリークリスマスです!」
月「今度はプレゼントはないのか?」
竜「貴方を物で釣るつもりはもうありません。それに、無理強いもやめます。
私は貴方が私を好きになって下さるのを辛抱強く待つ事にしました。
もちろん、好きになってもらえるよう努力するつもりです」
月「ふ~ん‥‥そうなんだ」
竜「え?月君?やっぱり何か欲しい物が‥‥」
月「バカだな、竜崎は」
そうして世界の切り札にそそがれる甘いキス。
月「メリークリスマス、竜崎」
感動の余り先の言葉も忘れて月に襲いかかった探偵は、
カエルジャンプの隙に月から見事なストレートパンチ股間にもらい、
1日寝て過ごすという寂しいクリスマスを送る事となってしまった。
竜「私‥‥幸せです!」
もちろん、看病は夜神白衣の天使様である。
キラ様の頭上には天使の輪っかがあるらしい。
※かなり初期の頃に書いたもの。