七夕エトセトラ

in 捜査本部(手錠時代)

 

 

ミ「月ォ~!今日は七夕だねぇ~!!こんなに愛し合ってるのに満足に会えないミサと月って、
  何だか織姫と牽牛みたいだねぇ~!キャッ、言っちゃった!」

竜「何が言っちゃった、ですか。意図して言ったくせに。年を考えなさい、年を」

ミ「何よ!二人の仲を引き裂く、天の河だなんて言ったら天の河に失礼な竜崎さん!
  ミサと月を織姫と牽牛にしてる張本人なくせに!
  もうっ!ミサと月の貴重なデートの邪魔しないでよ!!」

竜「誰と誰のデートですって?自意識過剰の貧乳小娘がっ!」

ミ「うるさいっ!脳味噌がプリンで出来てるカエルのくせに!」

竜「プリン製脳味噌‥‥何て素晴らしい‥‥!」

月「そこ、感動する所か?竜崎。お前の甘味に毒されたセンスは良く判らないよ」

竜「月君、すみません。私、月君以外にカエルって言われてしまいました」

月「イヤ、別に誰が言ってもいいと思うよ」

竜「そんな事は有りません!この私を『カエル』呼ばわりして良いのは月君だけ‥‥!」

月「はいはい、判った判った。父さんが買って来てくれた月見団子食べる?」

竜「食べます」

ミ「ミサも食べるぅ~!」

月「ミサは餡子より黒胡麻タレの方がダイエットになっていいかな?」

ミ「あぁ~ん、月ったら!ミサの健康に気を使ってくれるのぉ?ミサ、愛されちゃってるぅ!」

月「芸能人は体が資本だからね」

竜「月君、私も黒胡麻‥‥」

月「お前の分の団子には、特別に生クリームも掛けておいたから。
  餡子とクリームは結構相性がいいんだぞ。騙されたと思って食べてみろ」

竜「ラ、月君っ‥‥!私の為に‥‥‥!!
  しかも、わざわざ皿に取り分けてくれるなんて‥‥!!!」

月「(イヤ、掛けたのは松田さん。そうしないと全部竜崎に食べられそうだから‥‥)」

松「わぁ~、いいなぁ。僕もそっち食べたいなぁ」

竜「これは私のです!誰にも食べさせません!!」

ミ「やぁねぇ、だからって隠しながら食べなくたっていいのに」

月「(良し、計画通り。竜崎が後ろ向いてる間にさっさと僕も食べよ、
   父さんが買って来てくれた団子)」

竜「あぁ、月君の愛が美味しい‥‥
  餡子とクリームの絶妙な味わいに月君の愛の奥深さを感じます」

月「そうか?それは良かったな(別に感じなくていいから黙って食え)」

竜「こんな私達が恋に溺れた織姫と牽牛のように罰を受けるなんて事、
  あり得る筈ないのですが‥‥」

月「そうだな。少なくとも僕は、お前より真面目に捜査してるもんな」

竜「しかし、愛の深さでいったら、やはり!ミサさんと月君より、
  私と月君の方がよっぽど牽牛と織姫に相応しいですね」

月「‥‥‥‥‥」

ミ「何ですってぇ!バカ言わないでよ!!ミサと月が織姫と牽牛なのっ!!
  ミサもそこは譲らないんだからぁ!!!」

竜「ミサさん。忘れてませんか?織姫と牽牛は1年に1度しか会えないんですよ?
  貴方ではその条件をクリアする事が出来ません。
  何故なら、貴方は将来的に一生月君に会えないからです!」

ミ「何でよぉ!?」

月「何か、この先の展開が読めて来た‥‥」

竜「クックック‥‥何故なら、月君はキラとして私が逮捕するからです。
  そして月君は凶悪犯専用監獄に終身刑として送り込まれ‥‥」

月「それで?年に一度、お前が面会に来るって?」

竜「はい。その通りです。流石は月君。私の思考が読め‥‥」

月「松田さん。冷蔵庫に入れておいた僕手作りのバナナタルト、食べちゃっていいですよ」

松「わ~い!いいのかい?月君っ!」

竜「!そ、それは私の今日のおやつ‥‥!」

月「今日のおやつは父さんが買って来てくれた団子だろ?」

ミ「月ォ、ミサも食べたいよぉ。月お手製バナナタルト」

月「ミサはこの後仕事だったね。スタッフのお土産に好きなだけ持って行っていいよ」

ミ「やったぁ~~~!」

竜「させませんっ!食べられる前に私が全部食べて‥‥!ぶへっ!?」

月「うふふふふ‥‥手錠があるって忘れてないか?竜崎。誰が冷蔵庫まで行かせるかっ!」

竜「月君、今キラ笑い‥‥ぐほはっ!!」

ミ「あ、カエルが潰れた」

松「いいなぁ、竜崎。月君に足蹴にしてもらって‥‥」

ミ「さぁ~てと、そろそろミサ、仕事に行かなくっちゃ。モンチッチ~!用意できてるぅ?」

 


相「これでいいのか?捜査本部‥‥」

総「かまわんさ。月がのびのび捜査できるなら」

相「これでいいのか!捜査本部っ!!」

 

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